三日月クラシック | ルドルフ・ヌレエフの極めて個人的なファンブログ(だった)。非常に申し訳ないけど大体リンク切れ

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Posted by ミナモト on  | 

ヌレエフの目指した競馬騎手の体型 再考

少し前Twitterで「理想の女子のスタイルは152cm37kg」などという愚かな男子高校生の発言が話題になったところで、若干タイムリーな話題です。でもないか。


『ヌレエフとの密なる時』(ローラン・プティ著、新倉真由美訳 新風舎)に、ヌレエフが「常に体重に対して強迫観念を持っており、競馬騎手の体型を理想としていた」という記述があります。それについてかつて私は「男のバレエダンサーがんなもんを目指したら、病気の前に栄養失調で死ねる」と些か乱暴な言葉で突っ込みを入れました。そのときの記事はこれあっあんまり読みたくない…
(↓その件については、Telperionさんに原文を検討して記事にして頂けたようなのでぜひご覧ください^▽^)
◆伝記『ヌレエフ』の翻訳の検討 ダンサーが競馬騎手の体に憧れるとは


この時私が「競馬騎手の体型」として思い浮かべたのは、私にとって身近な日本の騎手のものです。
財団公式サイトによると、ヌレエフの身長は5フィート8インチ(約172.7cm)。身長だけ見れば、これに近いのは武豊騎手の170.0cm。騎手として長身の部類に入る彼の体重は51.0kgです(JRA公式サイトより)。
あまり健康的といえない数値かもしれませんが、レースには斤量の細かい規定があるため、体重をこの程度に保たないとプロとしてやっていけないのです。
幸い彼は元気に馬に乗ってトップジョッキーをやっていますが、Telperionさんが書かれている通り、騎手が必要とする筋肉とダンサーが必要とする筋肉は質も量も明らかに違います。ヌレエフがこのスペックを目指すのは明らかに無理そうです。やっぱり死ねると思います。目指すのもシルエットを追うのも全力で止めたいです。
しかしこれは、あくまで現代日本の騎手の体型でした。当然ですが、ヌレエフの時代の、ヌレエフの知る騎手とは違ったわけです。


先日ディック・フランシス著の競馬ミステリ『大穴』を読みました。1965年に書かれたイギリスの小説です。
この小説の主人公は落馬事故のため引退した元騎手という設定で、物語の途中で明かされる彼の体型は5フィート6インチ、133ポンドです。単位を換算すると167.4cm、60.3kg。かなり重い! しかも現役時代はさらに10ポンド重かったとのこと。減量がきつくなったので体重が重くてもよい障害レース(※)に転向したとも言ってるけど、真面目に減量してたのかなあ(笑)。まあいいです。

私の感覚では「体重64.8キロの騎手なんているわけない!」と思ってしまうのですが、自身も名騎手であったディック・フランシスが書いている以上、当時のイギリスでは現実的だったのでしょう。
(追記・現在もあまり変わってないようです。ハンデ70kg以上の障害レースとかあるので)
やはり男性ダンサーとしては細いと思うけど、51kgほど危ない数字ではないので、ヌレエフはこのくらいのシルエットを想定していたのかな?と思いました。おわり。

【追記】 フランシスの騎手時代を描いた自伝「女王陛下の騎手」には、障害騎手は過酷な体重制限がないので普通人と似たような体格をしていて、騎手だと告白すると「背が高い!」「痩せていない!」ととても驚かれるというようなことが書いてありました。
やはり障害騎手は英国騎手のスタンダードではない? フランスの事情なども調べたくなってきました。


★余談1
ヌレエフは80年代になってから脚のラインがすらりと細くなりましたが、私個人としては70年代前半の太めでごつごつした脚が好きです。ヌレエフはあまり脚が長いとは言えないし上半身が逞しいので、あのくらいのボリューム感があった方が全体のバランスがいいと思うんです。あの固そうなふくらはぎが好きなんです。腕の筋肉はやわらかそうなのもまたいいです(うるさい)

★余談2
2013年の凱旋門賞で、日本馬オルフェーヴルは惜しくも2着に敗れました。ファンの間では敗因の一つに、彼の背負った59.5kgという斤量があるのではないかと考えられています。優勝したトレヴは、3歳の若い牝馬なので54.5kgという軽い斤量で走ることができました。日本の大レースでも馬の性別・年齢によって斤量を変えますが、普通ここまでの差はつきません。フランスにはフランスの基準があるので仕方がないのですが……。うーんこんなところで愚痴ってどうする。
日本ではかつて名馬テンポイントが、凱旋門賞挑戦を目前に雪の中で66.5kgの斤量を背に走り骨折、のちに死亡するという事故がありました。どうもこれが日本人の斤量に対するトラウマになったみたいです。
1940~50年代のアラブの名馬タマツバキは、現在では考えられない80kg以上の斤量を背負い何度も勝利しました。一般的にアラブはサラブレッドよりスピードに劣るが力は強いと言われています。しかしこれは破格! 以上明日使えない競馬トリビアでした。



(※)障害競争では平地競争より重い斤量を馬に背負わせます。以前からどうしてなのかと不思議に思っていたのですが、どうやらスピードが出すぎると危ない、騎手が平地より多くの装備を必要とするなどの理由があるそうです。JRAのサイトを見た限り、日本の障害騎手にはあまり極端に重い人はいないようですが。(中山大障害の斤量は63kgが上限です)

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Category : バレエ雑記
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